カテゴリ:Ⅳ.文字や数を身につける際の教材
185高さによる数量の教材(棒に通す)
前回紹介した「数量のマトリクス改」と同じ発想による教材となります。棒をさらに高くし、10までの数量に対応できるようにしてあります。なお、形の要素を加えて3×10くらいまでのマトリクス化することも可能でしたが、今回は1×10の、数量に特化したシンプルな教材にしてあります。
棒については、直径8ミリ、長さ120ミリのアクリル棒を使用しています。教材の強度、子どもにとっての見えやすさといった観点から、白いアクリル棒にしました。なお、棒のカットは業者に発注しています(詳しくはお問合せください)。土台となる板は3枚重ねで、もう一枚の板で底をふさいであります。なお、棒の長さは115ミリでぴったりとなりますが(板が1枚5ミリで3枚分、積み木が1枚10ミリで最大10枚)5ミリ分の余裕を持たせてあります。
似たような市販の教材もあるかと思いますが、それらはおそらく「1から10までの数量を順番に並べる」ものかと思います。この教材は表札を自由に入れ替えることができるため、より多様な学習を行うことができます。また、「5」をまとまりとして接着し、黒く塗り分けているのもポイントです。「『5が区切りの良い数である』ということの理解」「『5といくつ』で6から9までを捉える」ということは数量を学習する上で非常に大きなことですが、あらかじめ「5」をまとめておくことにより、そこが自然に学べるようになっています。
(本校特別支援教育コーディネーター)