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99 二語文の総合と分析の課題 その1(色と形)

子供の理解や表出は、「単語の理解や表出」から「二語文の理解や表出」へと進んでいきます。子供の理解や表出が単語から二語文に移行するのは、およそ50の単語がわかるようになったくらいのタイミングであることが多いようです。今回は、二語文を直接的に教えていく際の教材を紹介します。『Ⅱ見分ける学習の教材』『Ⅲ言葉やイメージを広げていく際の教材』として想定しています。

 

 

 

 

 

 

二語文といっても、色んな種類があります。「あかい りんご」のようなものもあれば、「おとこのこ が あるく」といったもの。「きのう は にちようび」「かんせいな じゅうたくち」といったもの。使っている言葉の内容によって、かなり難しさの違いがあります。その中でも特に子供にとってわかりやすいのが、「色」と「形(身近なもの)」の組み合わせになります。「あかい りんご」といったものです。

 

 

 

 

 

 

この教材の場合、たとえば「きいろい ふうせんを作って」と言われて、「きいろ」のカードと「ふうせん」のカードを選んでいきます(総合)。

 

 

 

 

 

 

また、逆に、「この絵は何?」「色は何?」「形は何?」と聞かれて、「あかいくるま」「色はあか」「形はふうせん」と答えていきます(分析)。「色は何?」で難しかったら色だけのカードを提示する。「形は何?」で難しかったら形だけのカードを提示する、といった支援を行っていきます。

 

こうやって物事を総合的に捉えること、分析的に捉えることが、いずれは「数」といったような難しい属性に注目する練習になっていきます。二語文の学習と言うと「国語」の勉強のようにも思えますが、「算数」の内容にも密接につながっていきます。

 (本校特別支援教育コーディネーター)