91 一対一対応(数の概念の基礎) その1
今回は、「一対一対応」について説明していきます。『Ⅳ文字や数を身につける際の教材』にかかってきます。
「一対一対応」というと、「お皿の上に1つずつ物を置いていく」活動だとイメージされやすいようです。「一対二対応」だと、お皿の上に2個ずつ置いていくことになります。これらの学習自体もたしかに大切なのですが、数の前段階として考えると、これだけでは必ずしも十分とは言い切れないようです。
そもそも、一対一対応というのは何のために行うのでしょうか? その成り立ちを考えると「人類が数の概念を獲得する前」までさかのぼります。一対一対応を最初に発明した人の名前は残っていませんが、遥か昔に、おそらくはユーフラテス川のほとりあたりで、羊や山羊を飼っている人がいたのでしょう。そして、隣で羊を飼っている人と「どっちの羊の方が多い?」ということになったのでしょう。本当のところはわかりません。
それで、大昔の人はどうしたのか? なにしろ、数の概念はありません。「イチ、ニ、サン」という数詞は発明されていませんし、「1、2、3」という数字も発明されていません。
こういう状況です。
おそらくはこうやって一匹ずつ、羊を対応させて「余った方が多い」ということを確認したのでしょう。
つまり、一対一対応というのは「多い/少ない」ということを確かめる方法だということです。左の写真では、積み木の方が余るから、積み木の方が多いことになります。
(本校特別支援教育コーディネーター)