103 扱いやすい教材のサイズ その1
子供にとって、扱いやすい教材のサイズというものがあります。例えば、大人にとっても巨大な物(大玉転がしの玉とか)や微細な物(アイロンビーズのビーズとか)を操作するのは大変です。大きすぎても、小さすぎても、操作がしにくいというのは想像しやすいことかと思います。ならば、「もっとも操作がしやすいサイズ」というのはどのくらいの大きさになるのでしょうか?
この辺は子供の手の大きさや、器用さ。教材の形(球であるか、棒であるか等)。教材の目的(筒に入れるのか、字を書くのか等)によっても変わってくるのですが、球体であれば、およそ『直径45ミリ』のサイズが最も操作しやすく、それより大きくても、小さくても扱いにくいようです。球で45ミリと言うと、ちょうど子供の口の中に入りにくい大きさでもあります。実際には、個人差があります。また、棒の場合は球よりも長いほうが扱いやすいようで、直径30ミリの棒であれば、長さは50ミリほどが扱いやすいでしょうか。基本的には細くなればなるだけ、ある程度の長さがあるほうが扱いやすくなっていきます。
箸、鉛筆、スプーンなど、子供たちに身近な様々な教材や生活道具があります。それらが小さすぎたり、長すぎたりしていないか? 子供の発達に合ったものになっているか? いまいちど、確認してみてはいかがでしょうか。
また、教材の重さ、温かさなども子供によって、時と場合によって適切なものが変わってきます。一般には常温のものを用いますが、教材への気づきを促すために温めたり、冷やしたりして子供に提示することがあります。どこまでも、その時、その場面の子供の様子に合わせていきます。
(本校特別支援教育コーディネーター)