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98 文章題について(引き算)

足し算は基本的に『合併』と『増加』の2種類ですが、その両者にそれほど難易度の違いはないようです。一方、引き算はと言うと、大きく分けて『求残』『求部分』『求差』があり、これらの難易度は全く、と言ってよいほど異なってきます。『Ⅳ文字や数を身につける際の教材』にかかってきます。

 

求残』は一番わかりやすい引き算です。「豚が5匹います。2匹いなくなりました。残りは何匹ですか」といったように、「残り」を求めます。「5-2」の引き算らしい引き算です。子供にとって意味が分かりやすく、状況のイメージがしやすいです。

 

 

 

 

一方、『求部分』は相当に難しくなります。「動物が全部で5匹います。うさぎは2匹です。ぶたは何匹ですか?」といったように、全体と部分の関係を捉える必要があります。式としては「5-2」で同じなのですが、そこに込められている意味は全く違います。

 

 

 

 

さらに『求差』は難しくなります。「うさぎが5匹います。ぶたは2匹です。どちらがどれだけ多いですか?」というものです。これも「5-2」ではあるのですが、これが引き算であること自体、非常にイメージしにくいようです。

 

 

 

「引き算ができる」と言うと「『5-2』の計算ができること」「繰り下がりができること」といった印象があるかもしれません。しかしそれらは最終的には「指を使う」「ドットを書く」といった方法でも対応できます。しかしながら文章題で問われてくるのは引き算の意味、文章の理解、状況をイメージする力となってきます。 

身体の動かし方につまずきがあると、どうしても実体験が不足しがちで、自分の経験に置き換えて考えることが難しくなってきます。だから問題文について、その状況のイメージがしにくくなりやすいようです。ミニチュアなどを操作して考えること、教員と一緒に絵を描いて考えること等、丁寧に学習を進めていく必要があります。

大人にとっては『求残』『求部分』『求差』のいずれも、そう違いなくできてしまうのですが、子供にとっては大きく違います。その壁を越えていけるように、一人一人に手立てを講じながら支援を行っていきます。

 (本校特別支援教育コーディネーター)