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71 さまざまな反射と教材教具(非対称性緊張性頸反射)

緊張性迷路反射、対称性緊張性頸反射に続き、非対称性緊張性頸反射の紹介となります。これは、英語の頭文字をとって「ATNR」と呼ばれることが多いです。「対称性緊張性頸反射」に名前が似ていますが、「非対称性」ですので、「首の(左右の)角度をきっかけに」「緊張が入る」「反射」です。

 

この反射では

・首が左右に向くと、傾いた方の手足が伸展し、逆側の手足が屈曲

します。

 

 

 

 

 

 

この反射が存在しているのは、母胎の中で手足の筋肉を使う練習をするためだったり、生まれてくるときに産道を通るためだったりするようです。大人になっても「いざ」というときに用いられていて、例えば弓を引く姿勢、野球のピッチャーのフォーム、バレーのアタックをするときのフォーム、フェンシングのフォームなどで自然と利用されています。

 

 

 

 

 

 

この反射が学習や生活に及ぼす影響は大きく、「見た方向に手が伸び」ます。良いことのように聞こえますが、物に手が届いたとしても、今度はそれを自分の方に持ってくることが困難になります。取りたいものがあって、取ろうとして顔を向ければ向けるだけ、手が遠ざかってしまうということになります。

 

また、全身が非対称の姿勢になっていくので、脊柱の変形を誘発しやすいということも起きます。どうやって抑制していくか?ということになると、⑥で紹介した丸の型はめのようにお腹の前に手を持ってくるような学習、66で紹介したような身体の正中線を越えて手を動かしてボールを筒に入れるような学習が効果的なのではないでしょうか。これらの動きを子どもが自分からやる、というのはなかなか難しく、教材を駆使して活動の目的を明確にすることになります。

 

以上、68から数回にかけて子どもの反射のことを紹介してきました。子どもの姿勢、特に頸の角度が身体の動きに与える影響は大きいものです。それに対して様々なアプローチの方法がありますが、教材教具を用いることでもアプローチしていくことができます。

(本校特別支援教育コーディネーター)