89 大型ブロック
今回紹介するのは、本校でも活用できますが、地域の特別支援学級や知的障害の特別支援学校で身体面の支援として紹介することの多い「大型ブロック」です。本校の体育倉庫にあるこのブロック。子供の腰くらいの高さとなり、「はいあがる」「よじのぼる」ための、適度な高さとなります。子供はそり返る力、背中側の力が入りやすくても、お腹側の筋肉に力が入りにくい(大人もそうですが…)というのはこれまでもお伝えしてきたところで、高い所に這い上がる中で、腹筋を駆使していきます。
また、かなりの重さのあるブロックなので、「押す」という学習にも使えます。子供はなかなか「力を入れる」ということ自体がわかりにくいことがありますが、廊下の端など「どこかまで押していく」といった目的が明確な活動の中で、全身に力を入れるということをおぼえ、体幹を整えていきます。また、ロープをひっかけて引っ張っていくということも行うのですが、「引っ張る」ほうが「押す」よりも難易度が高いようです。
こういったマットが手近にない場合、作成するということもできます。発泡スチロールのコンクリート調ブロック(百円均一の二百円商品)を8×6の48個ほど組み合わせると、ほぼ同じ大きさになります。各層の間に板を挟んで強度と重みを増しているほか、梱包用のテープで周囲を補強しています。
(本校特別支援教育コーディネーター)