143ロープを引っ張る
「手で姿勢を支える」学習は、道具の使いやすさなど日ごろの生活や学習のしやすさに直結するだけでなく、転倒したときにとっさに手が出ることなど、歩行の安定といったことにもつながる重要な学習です。「高ばい」「雑巾がけ」「体育館の天井から下がったロープにつかまって揺れる」「上り棒にのぼる」「ジャングルジム」など様々な学習が考えられますが、身体の動きにつまずきがある子どもの場合、なかなか取り組むことが難しいです。
そんな中、例えば「大きなマットをロープで引っ張る」といった活動が考えられます。両手でロープを交互に引っ張り、たぐりよせていきます。重さは水の入ったペットボトルなどで調整しています。手の力だけでなく、体幹を整える学習ともなります。
活動のバリエーションとして、井戸のように、ロープを引っ張って天井まで物を上げる、というのもあります。この辺、バケツなどを使い、中に入れるものの重さで難易度を調整していきます。「天井に上げるまで」なので、活動の終わりもわかりやすいです。教室内で手軽に取り組める活動になります。
(本校特別支援教育コーディネーター)