173「その子ども」に合った数図の扱い
「数図」というものがあります。算数の授業の中で「数を一目でわかる」ようにしたもので、左上から「1、2…」となり、「5で折り返す」のが基本です。数字(123)数詞(いち、に、さん)とともに、数量を表すものとして算数科の学習の、基本中の基本の内容となります。
数図の学習の際には、表記された数量を読み取るだけでなく、「数字を見て数量を書き込む」「数詞を聞いて数量を書き込む」といったことも行われます。しかしながら、身体の動かし方が苦手な子どもにとっては「書く」ことが困難で、なかなか学習が進みにくいということがあります。シールを貼る、スタンプを押すということでも同様の学習に取り組むことが可能かと思われますが、ここでは磁石と、立体の枠(百円均一の店で売っている、卵ホルダーの中身)を使う方法を紹介します。
ここでは、「157プリントの固定用枠」を使用。ブラックボードパネルが底に敷いてあるため、磁石を扱うことができます。なお、教科書も冊子形式では扱いにくいため、各ページを切り離してラミネイト加工したうえで固定しています。書見台を使う方法もありますが、十分には本が開きにくいし、その上で磁石を操作したり、書き込んだりするのが難しいためです。
子どもは磁石を操作し、数図と同じ内容の操作を行っていきます。プリントに書きこむのであれば、子どもが操作した通りに教員が代わりに書き込みます。書くか、補助具を使うか。一人一人の子どもに検討していきます。
(本校特別支援教育コーディネーター)