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2022年11月の記事一覧

204 ボール入れ 平面 枠あり 方向づけあり(長い距離)

前回紹介したものの続きとなります。前回紹介した教材は、ボールを転がし始める位置(運動の始点)からボールを落とす位置(運動の終点)までの距離が、およそ20センチでした。今回紹介しているものはその倍、約40センチの距離になっています。「距離が倍になっている」ということは、ボールを転がすという運動を2倍、持続させる必要があります。距離が伸びたということは、時間的にも運動を持続させる必要があるということです。また、「ここまでボールを転がしていく」という見通しについても、20センチの時よりも40センチの方が難しくなります。

 

 

 

 

 

 

これは距離が伸びれば伸びるだけ難しくなりますし、方向転換などが伴えば、さらに難しくなります。なお、作成にあたっては2つの箱をそれぞれ切断し、連結しています。中に入っているのはA3の板(45センチ×30センチ)を横に長く切ったものを、5枚重ねたものです。

 

 

 

 

 

 

(本校特別支援教育コーディネーター)

203 ボール入れ 平面 枠あり 方向づけあり

186や、前回に紹介したボール入れと同じ要領で作成されている箱入りのボール入れの教材ですが、それぞれ目的がだいぶ異なります。

 

 

 

 

 

 

これまで紹介してきたものが「入れることを学ぶ」ための教材、「並べることを学ぶ」ための教材だとすれば、今回は「方向づけることを学ぶ」ための教材となります。

 

 

 

 

 

 

の大きな穴があります。ボールを落とすためには、大きな穴がある方向に向けて手を動かす必要がありますし、持続して動かし続ける必要があります。

これが例えばスイッチ教材などであれば、そのボタンをその場で、一瞬触ればよいかもしれません。しかしこの教材の場合は、特定の方向に向けて操作し続ける必要があります。運動の持続が求められるわけです。このあたり、「ボール入れ」の教材ではあるのですが、「輪抜き」などと目的が重なるものになります。そして輪抜きの場合は腕を持ち上げる必要がありますが、ボール入れにすることで、子どもの負担が少なくなります。

(本校特別支援教育コーディネーター)

202 ボール入れ 平面 枠あり 2連/3連

186で紹介したボール入れの続きになります。百円均一で売っている箱を塗装し、その中に箱の内径のサイズに切ったMDF板を5枚重ねて入れています(深さは25ミリ)。使用するボールが45mmですので、このくらい深いと「穴に落ちた」ということを、子どもが実感しやすくなります。

 

 

 

 

 

 

何度か紹介してきましたが、筒へのボール入れのように「縦に連続して入れる」のと、「横に並べて入れる」のとでは、横に並べて入れる方が圧倒的に難しいです。

 

 

 

 

 

 

また「横に並べて入れる」となると、円柱状のペグ(前回201「アクリル棒さし(大)」で紹介したもの)を横に並べて入れる、金属製のリベットを並べて入れる、木工用のダボを並べて入れる、といった教材を見かけます。しかし、それら「長いもの」は子どもの手の中で扱いにくいことがあります。だからこそ練習のために取り組むことがあるのですが、ここでは手にスポリとおさまる、球を使っています。

しかし球だとゴロゴロと転がっていきかねません。そのため、箱の中に教材を固定することで、子どもが活動しやすいよう、子ども自身が工夫しながらやりきることができるようにしています。

(本校特別支援教育コーディネーター)

201 アクリル棒さし(大)

11で紹介した「アクリル棒さし」の別バージョンとなります。アクリルの棒を入れる面をあえて広く取り、目と手の学習が深まるようにしています。使っているアクリル棒は、白が直径25mm長さ50mm。黒が直径15mm長さ50mmです。こういった特定のサイズのものは市販されていないので、業者に発注しています。→詳しくはお問い合わせください。

 

 

 

 

 

 

なお、ここでは太い棒を白、細い棒を黒というようにサイズごとに色を分けています。色の違いに気づきかけている子は、それが太さを見分けるヒントになります。

一方、子どもに合わせて難易度を調整していこうとすると、「難しくするのであれば」すべての棒を同じ色にするということが考えられます。また「易しくするのであれば」太い方だけ先に渡す(細い棒の穴には入らないのでミスがなくなる)、一本ずつ手渡す、といったことが考えられます。

(本校特別支援教育コーディネーター)