2023年4月の記事一覧
225 弁別用木枠(2択用)
「弁別」と言っても、「机上で自分で分ける」「紙の上に置き分ける」「箱に入れ分ける」など様々な方法があります。机上に紙がある、というだけでも子どもは分けやすくなります。
また、「箱がある」と、一気に弁別がしやすくなります。箱を色分けするとさらに弁別しやすくなりますし、箱の高さが違うと難易度が変わってきます(基本的に、箱が深ければ深いだけわりやすくなる)。
一方、手の操作が難しい子どもにとっては、「箱に入れる」ということが大きなハードルになってきます。むしろ、「机の上で自分で分ける」方がやりやすいかもしれません。この辺はケースバイケースということになるのですが、一工夫したのがこの教材です。
5センチの厚みの板(5mmのMDF板を10枚重ねる)を丸くくりぬき、弁別用の枠にしてあります。穴を開けるために使用したのは電動糸鋸です。こうすることで、子どもは教材を「落とす」ことで弁別できるようになり、こどもの負担が大きく軽減されます。
(本校支援部)
224 3×3円柱入れ
220、221で紹介した円柱入れをさらに発展させたものです。3×3。ここまでくると、必要とされる子どもの空間把握力は相当なものになってきます。
また、221で紹介した3×2の円柱入れですが、2つ並べて、「見本と同じように入れる」位置把握の課題としても用いることもできます。ここで、円柱が枠に完全に埋まりこんでいるということが重要です。円柱が「入っている/入っていない」ということを、触って確かめやすくなるからです。
(本校支援部)
223 具体物の型はめとその選択
皿、はさみ、スプーンなど、身近な具体物を型はめ化したものです。それぞれ、具体物がぴったりと入るだけの高さになるように、土台の高さを調整してあります。
この教材は単に「型はめ」として用いるだけでなく、視覚障害のある子の「選択」のための教材としても考えています。つまり、「お皿を取って」「はさみを取って」などと言われても、子どもにしてみると「選ばなければならない」ということが曖昧です。そのため、具体物を型はめ化し、「この枠に入れるものを選ぶ」と活動の目的を明確化することにより、子どもの「選ぼう」とする意欲を引き出すことができます。
(本校支援部)
222 3×2円柱入れ
前回紹介した円柱入れの発展版になります。3×1で終わらず、奥行きを追加して「3×2」の円柱入れになっています。
横置きにして使うことを想定していますが、縦置きにした場合、2×3となります。こうすると「点字」と同じ配置になります。視覚障害のある子の、点字の習得に向けた基礎教材としても考えています。
(本校支援部)